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管理釣り場でトラウトを釣る

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カーディナル33 ラインローラーを回せ!

   

「カーディナル3&33はラインがよれる」

そらまあ、よれないことはない、確かに、スピニングだし。

しかし管釣りで主に使う細いナイロンラインであれば私の場合は実用上まったく問題はない。
もちろんよれないことはないのだが、シマノの1000番クラスとほとんど変わらないと感じている。

ただしそれは、カーディナル33のラインローラーの必要十分な回転が確保されての話だ。新品や中古でカーディナル3&33を入手して使いはじめる前、まずはラインローラーの回転を確認しよう。ラインローラーはそもそも軽く回ってこそ役割を果たし、そしてライントラブルを軽減させる。

カーディナル33 ラインローラーを回せ!

回転があまり良くない個体の場合、その原因は大きくわけて3点あると思う。

1)新品であるがために、回転がシブイ。
2)ベールの形が悪い。
3)手入れが悪く回転がシブイ。

たちが悪いのは2)のケース。これはベールの形が悪いまま、無理にベールアームに固定すると起きる現象。ローラーが取り付けてある側のベールアームが歪んで変形し、ローラーの回転を妨げているケースだ。

これに関してはベールを正しい形に直して取り付け直すしかない。ベールをベールアームに取り付けるとき、位置が合わないためにベールに力を加えて変形させながらベールアームに組み付ける必要があるなら、それはベールの形がまだまずい証拠。ここがまずい個体を直すのは、カーディナル33にとって大変重要なチューニングだと言える。

下の分解図で言うと11161のベールが、ベールアーム11163に簡単にスポッと入らなければならない。どちらか、またはそれらの両方を力で曲げて装着しているうちは、まだベールの形がまずい。

カーディナル33 ラインローラーを回せ!

そのまずい状態ではベールの開閉もしぶくなり、ベールアームにあらぬストレスを加えることになっている。まともな状態であれば、ベールアームのスプリングは片方のみでも問題なくベール開閉できるくらいにスカスカに動くのだ。

次に1)のケースとして「新品だから回転がシブイ」場合。これはパーツにあたりが付けば解決する問題だと言える。

しかし新品で使いはじめるときはそうも言ってはいられない。自分である程度はアタリを付けてそこそこに良い回転を生み出すこともできる。

まずはラインローラー周辺をバラシ、回転して接触する部分を金属磨きで磨き上げてみよう。

新品をバラシてみてわかるのは、ローラーが回転して接触しているだろうと思われる部分はかなりまだザラザラが残っているということ。こられの部分をまず磨く。ローラーの中にあるブッシュはベークライトらしく、新品の内は見るからに摩擦が強そうである。

そうして研磨剤をよく洗浄してからオイルをたらして組み上げよう。洗浄と注油に私が使っているのはコレ。

ZPI F−0(FrictionZero) パーツクリーナー
ZPI F−0(FrictionZero) パーツクリーナー

これを使って洗浄する。もちろん、ホームセンターなどにある大きなボトルの洗浄剤でも使えるのだが、いかんせんそちらはでかすぎ。ハンドリング性にかけ、使い切れないのだ。



ZPI F−0(FrictionZero)
ZPI F−0(FrictionZero)

そしてこちらの特殊オイルを使って組み上げる。クラスターダイヤ入りの超高性能オイルだ。私はこれをベイトリールのベアリングに使って大変良い結果を得ており、高負荷においてもまあまあ信頼に足ると思っている。

ところで実は、カーディナル33に添付される解説書には、ラインローラー部にはグリスの指定がある。

しかし私はあえてオイルを使う。ライトラインで管釣りのスプーン引きのようにラインテンションが弱い引き物では、グリスのように硬い物だとローラーの回転は思うにまかせない。

しかしオイルで回転が良いものの、実釣中にはある程度水で流れてしまう。そこで私は釣行毎にオイルの補給を行なうようにしている。だいたい1日の釣りではなんとか効果が持ちこたえるだろう。

それから分解が面倒だと言う人のためには、とにかくラインローラー部にオイルをたらし(ブッシュなど内部にまで浸透する程度に)、ローラーにヒモをかけて軽く何度もゴシゴシしごいて疑似エージングを行なう方法もある。これはある意味チカラ技だがお手軽だ。

ラインローラーの回転さえマトモであれば、カーディナル33は細いナイロンラインではトラブルは激減するだろう。

あ、最後に3)の手入れが悪くてローラーが回転しないのは論外。水アカをローラー周辺にためてはいけない。いつも軽く回るローラーを心がけよう。

それから、ローラーそのものはステンレスの削り出し。表面の仕上がりは冒頭の写真のようにまだまだツルツルではない。本当はツルツルになるまで磨き上げるほうが更に良いだろう。

他に、このラインローラー部にベアリングを仕込むというパーツも発売されている。いやしかしねえ、オリジナルパーツのベーク製らしいブッシュのままでもほとんど実用に支障がないと思うのです。ここだけの話ですが、このボールベアリングに交換してもはかばかしい結果が出ていないというウワサもあり。私自身は採用を見送っている。

どーも日本人はベアリングジャンキーではなかろうか?カーディナル33なんてローターの回転部に1個だけしかベアリングが入ってないのに何も問題がないぞ!と。

最新最高級リールのベアリングの個数競い合いは、ああもう見苦しい限り。最高のお客さんであるスペックオタ用に仕込んだだけって感じがする。

「いや、ベアリングが多い方が巻き心地が良い」ま、確かにそうだろう。それで釣れるかどうかは知らんけど。

そうそう、大切な情報がある

すべての個体がそうかはわからないが、新品状態のカーディナル33(まあ復刻版ですわな)は、このラインローラー部になんと、オイルっ気もグリスっ気もない物があるのです。

取説ではグリスが指定されているのに、箱から出した状態では油っ気なしのカラカラのことがある。

ついでに書けば、ベールアームがローターカップに接合されている部分、それにベールスプリングもオイルなしでカラカラの状態で出荷されていることも。これじゃあウワサどおりにベールスプリングがサビ折れしても仕方ないって!(これも取説ではグリス指定だ!)

なんですか?復刻版は床の間の飾り物であって実用機ではないんですか>ピュアフィッシングさん。

必要なところに必要な注油をしてやろう。

アブガルシア カーディナル 33【復刻版】
アブガルシア カーディナル 33【復刻版】






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