前アタリ4
本シリーズに初めてアクセスされる方は、以前の記事、前アタリ1、前アタリ2,前アタリ3をお読みになることを強くお勧めいたします。
前アタリ1〜3では主に前々アタリとはいったいどのような状況でトラウトがどうしていて釣り人が何を感じているのかを書いています。
■トラウトの追尾以外での要因
前アタリ1〜3ではとにかく魚がルアーを追尾する状態で起こることを書きましたが、リトリーブ感覚やラインにに変化をもたらす要因はそれ以外にも様々にあります。
ことによってはこれらの内容をルアーを追尾している「前々アタリ」として「間違って得ている」という考えもあります。
今回ははそれを列挙しておきます。
(1)水中のラインが魚に触れる
魚影の濃い場所であると、ルアーを追うのと関係ない所にいる魚が、引いているラインに触れることがよくある。
ルアーのもっと手前を横切るように泳いでいたり、ラインに気付かずボケ〜っとしている魚もいる。
これらの魚がラインに触れた瞬間、慌てて泳ぎ出すことがあり、これがラインの変化やリトリーブの感覚にまで届くことがある。
(2)ルアーそのものが魚に触れる
これは上の(1)に近い状態。ルアーそのものの接近に気付かない魚もいて、引いているルアーが身体の一部に接触してあわてて逃げることがある。
これはいわゆるジャレ付きとも異なった感覚でラインに出ることがある。
(3)流れの変化を横切るとき
止水系のポンドでも「水車」を回して水を循環させていることがある。水車周りには複雑な水流があり、様々に流れの変化がある。水車以外にも噴水やらで流水が発生していることもある。
そのような周辺でルアーを引くとき、様々に変化する流れによってルアーの動きが変わる。
まっすぐな流れを通り越すと渦があり、そして渦から他の流れへ突入するといったリトリーブコースで顕著に体験することがあるだろう。
トラウトは流れの変化地点通過直後にバイトすることがあり(ルアーのアクションの変化点であるから)、流れの変化によるリトリーブ感覚の違いを「前々アタリ」だと思っているという説もある。
一応止水ポンドと言っても、水車や噴水以外に流れ込み、流れ出しがあるのが普通だ。これら水の出入り口付近ではっきりとした流水があるだろう。
また、天然河川では表層と低層で流れの速さが異なり、この変化点をルアーが通過する場合もリトリーブ感覚に変化をもたらす。これをも「前々アタリ」と思わせる要因になる。
(4)意図せずルアーの速度、アクションに微妙な変化があったとき
下の図は、スプーン(とにかくシンキングなルアー)をキャストしてフォールさせている状態のラインと、リトリーブ中のラインの状態を図式化している。
ルアーのフォール中、水中のラインは上向きにふくらんだ円弧を描いている。ラインがルアーの沈みに抵抗してこのような状態を作る。(フリーフォールだとなおさら、ルアーに近い部分のラインはほとんど鉛直状態)
さて、ある程度までフォールさせたルアーを引き始めたとき、ルアーはどんな方向へ引かれるだろうか?
決してラインの入水点へ引かれるのでなければ、ましてやロッドチップの方向でもない。
沈んだラインが上向きの円弧である以上、思っているよりも上方向へルアーが引かれている。
リトリーブ開始直後では、「できるだけ水平方向へ引こう」と思ったとろで積極的なラインコントロールなしにそれは実現しない。
まるでマシンの様に一定速リトリーブが得意だったとしても、ルアーが引かれる方向の変異は発生する。いやそもそもがリトリーブ速度云々の問題ではない。
「最初はやや上向き、後に水平近く」これが特にスプーンにおいては一般的な引き方向になる。
スプーン単体で見ると、「立ち気味姿勢〜水平よりの姿勢」に変化する。それにともないルアーを引く感触、引き抵抗や振動が変異するポイントが発生する。
これはスプーンのアクションの変化にもなり、魚を寄せる要因になる可能性がある。これをもって前々アタリと思わせることもある。
もちろん、ラインの太さ、ルアーの重さ、引き抵抗、出ているラインの距離、(フェザリングも関係する)などが複雑にからむ内容である。
以上ざっと前々アタリについて書いてきた。
このサブジェクトは一旦ここで終了しよう。
前アタリ1〜3では主に前々アタリとはいったいどのような状況でトラウトがどうしていて釣り人が何を感じているのかを書いています。
■トラウトの追尾以外での要因
前アタリ1〜3ではとにかく魚がルアーを追尾する状態で起こることを書きましたが、リトリーブ感覚やラインにに変化をもたらす要因はそれ以外にも様々にあります。
ことによってはこれらの内容をルアーを追尾している「前々アタリ」として「間違って得ている」という考えもあります。
今回ははそれを列挙しておきます。
(1)水中のラインが魚に触れる
魚影の濃い場所であると、ルアーを追うのと関係ない所にいる魚が、引いているラインに触れることがよくある。
ルアーのもっと手前を横切るように泳いでいたり、ラインに気付かずボケ〜っとしている魚もいる。
これらの魚がラインに触れた瞬間、慌てて泳ぎ出すことがあり、これがラインの変化やリトリーブの感覚にまで届くことがある。
(2)ルアーそのものが魚に触れる
これは上の(1)に近い状態。ルアーそのものの接近に気付かない魚もいて、引いているルアーが身体の一部に接触してあわてて逃げることがある。
これはいわゆるジャレ付きとも異なった感覚でラインに出ることがある。
(3)流れの変化を横切るとき
止水系のポンドでも「水車」を回して水を循環させていることがある。水車周りには複雑な水流があり、様々に流れの変化がある。水車以外にも噴水やらで流水が発生していることもある。
そのような周辺でルアーを引くとき、様々に変化する流れによってルアーの動きが変わる。
まっすぐな流れを通り越すと渦があり、そして渦から他の流れへ突入するといったリトリーブコースで顕著に体験することがあるだろう。
トラウトは流れの変化地点通過直後にバイトすることがあり(ルアーのアクションの変化点であるから)、流れの変化によるリトリーブ感覚の違いを「前々アタリ」だと思っているという説もある。
一応止水ポンドと言っても、水車や噴水以外に流れ込み、流れ出しがあるのが普通だ。これら水の出入り口付近ではっきりとした流水があるだろう。
また、天然河川では表層と低層で流れの速さが異なり、この変化点をルアーが通過する場合もリトリーブ感覚に変化をもたらす。これをも「前々アタリ」と思わせる要因になる。
(4)意図せずルアーの速度、アクションに微妙な変化があったとき
下の図は、スプーン(とにかくシンキングなルアー)をキャストしてフォールさせている状態のラインと、リトリーブ中のラインの状態を図式化している。
ルアーのフォール中、水中のラインは上向きにふくらんだ円弧を描いている。ラインがルアーの沈みに抵抗してこのような状態を作る。(フリーフォールだとなおさら、ルアーに近い部分のラインはほとんど鉛直状態)
さて、ある程度までフォールさせたルアーを引き始めたとき、ルアーはどんな方向へ引かれるだろうか?
決してラインの入水点へ引かれるのでなければ、ましてやロッドチップの方向でもない。
沈んだラインが上向きの円弧である以上、思っているよりも上方向へルアーが引かれている。
リトリーブ開始直後では、「できるだけ水平方向へ引こう」と思ったとろで積極的なラインコントロールなしにそれは実現しない。
まるでマシンの様に一定速リトリーブが得意だったとしても、ルアーが引かれる方向の変異は発生する。いやそもそもがリトリーブ速度云々の問題ではない。
「最初はやや上向き、後に水平近く」これが特にスプーンにおいては一般的な引き方向になる。
スプーン単体で見ると、「立ち気味姿勢〜水平よりの姿勢」に変化する。それにともないルアーを引く感触、引き抵抗や振動が変異するポイントが発生する。
これはスプーンのアクションの変化にもなり、魚を寄せる要因になる可能性がある。これをもって前々アタリと思わせることもある。
もちろん、ラインの太さ、ルアーの重さ、引き抵抗、出ているラインの距離、(フェザリングも関係する)などが複雑にからむ内容である。
以上ざっと前々アタリについて書いてきた。
このサブジェクトは一旦ここで終了しよう。
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